朝ドラ「スカーレット」ので主人公・川原 喜美子の父親は北村一輝さん演じる川原常治 (かわはら じょうじ)です。
川原 喜美子には直接のモデルはいませんが女性陶芸家の神山清子さんを強く意識して設定されています。
となると喜美子の父・常治 のモデルは 神山清子の父親になりますよね。
ドラマでの川原 喜美子の父親。そしてヒロインのモチーフになった神山清子の父親ついて紹介します。
川原常治(かわはら じょうじ) とはどんな人?
ドラマの設定によると、大阪府出身。小学校を卒業後、商家に丁稚奉公に行きました。両親はすでに他界しています。兄弟は兄が二人いましたが戦争でなくしました。
金もうけ話が大好きで大勝負をしたがりのため戦前からいろいろな商売に手を出していました。見栄っ張りで人に酒をふるまう癖と、困った人を見捨てておけない性格もあります。そのおかげでお金が堪りません。
昭和22年借金から逃れるためツテを頼って一家で信楽に行きました。上り調子の窯業で、運搬の仕事を始めます。
がんこで亭主関白なところがあって、3人の娘は愛していますが、しつけも厳しい父親です。喜美子の明るさと楽天的なところは父親ゆずりです。
朝ドラによくある典型的なダメおやじ。だけど人はいい人物として描かれるみたいですね。
川原常治のモデルは?
神山清子さんは旧姓・金場といいます。
神山清子の父(名前はよくわかりません)は戦前・戦時中は長崎県佐世保市の炭鉱で働いていました。清子も長崎で生まれています。
当時は日韓併合中だったので朝鮮半島出身の労働者が炭鉱で働いていました。清子の父は同じ職場で働く半島出身者と親しくなりました。
ところがあるとき半島出身の労働者が炭鉱を脱走しました。
清子の父は面倒見のいい性格だったらしく彼らの脱走を手助けします。
しかし清子の父は 脱走を手助けしたことが見つかって 警察に追われることになってしまいました。そこで一家を連れて長崎を離れました。
各地を転々としたあと昭和19年(1944年)滋賀県日野町にたどり着きます。そして終戦後の昭和22年(1947年)に滋賀県甲賀郡雲井村(現在の信楽町)にたどり着きます。
困った人を放っておけない。逃れるように故郷を離れ滋賀に行く。という設定はこうした清子の父の事情をもとにしているようですね。
清子の父は「女は裁縫と料理ができないとだめ、勉強は必要ない」という古い考えの持ち主。江戸時代さながらの人物ですが、明治から昭和にはこういう考えの父親はよくいました。
絵が好きな清子は美術大学に入りたいと思っていましたが父に反対され、和裁・洋裁学校に入りました。
このあたりも亭主関白でしつけに厳しい常治の設定に影響を与えているようですね。
このように、常治 と 清子の父は 出身地や仕事、生き方はかなり違います。別人です。
でも常治の性格には大きな影響を与えているようです。
ドラマの 常治 は架空の人物と考えながらも「当時はこういうお父親もいたんだ」くらいの気持ちで見たほうがいいかもしれませんね。
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