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虎に翼:寅子が女性に襲われる話の元ネタ。三淵嘉子が女性に切られそうになった事件とは

虎に翼

朝ドラ「虎に翼」のヒロイン 佐田(猪爪)寅子はある女性の調停を担当。

ところが自分の思い通りにならない女性から批判されトラブルになってしまいます。

現実でも。三淵嘉子は担当した事件の女性から斬りつけられたことあります。

三淵嘉子なら女性に有利な判断をしてくれると思っていたのに。そうではなかったことへのいらだちから犯行におよんだようです。

三淵嘉子は女性だからと特別扱いするのは嫌いました。

でも世間ではそうではありません「か弱い女性の味方」としての嘉子を期待する人もいました。

そんな三淵嘉子が出会った事件と嘉子の考え方を紹介します。

 

目次

ドラマ「虎に翼」の寅子に襲いかかるトラブル

寅子は裁判官になり忙しい日々を送っていました。

ある日。寅子はある事件の朝廷を担当することになりました。

夫とトラブルで揉めている瞳は寅子が担当になったと聞いて喜びました。寅子なら女性の味方に有利な判断をしてくれると思ったからです。

でも寅子は違いました。瞳(演:美山加恋)にとって厳しい意見を言います。瞳は寅子に「女性の味方ではないのか」と非難。そしてとった行動とは・・・

 

女性に刺されそうになった三淵(和田)嘉子

 

戦後。裁判官になり、法曹の世界で活躍した三淵嘉子でしたが。彼女は「女性の味方」と持ち上げられるのを嫌いました。

確かに戦前は女性への差別に憤り頑張ってきた三淵嘉子でしたが。戦後は法律が改正され、女性が社会に出る環境ができました。

そして世間やマスコミは社会に出て活動する三淵嘉子たちを「か弱い女性の味方」ともてはやしました。

女性をか弱いものと決めつけ。そのか弱い女性を守る英雄扱いする世の中の風潮に疑問を持ったのです。結局、女性をか弱いものと決めつける行為そのものが女性への偏見や差別を生んでいるのではないかと思っていました。

そのため三淵嘉子は男も女も関係ない。弱い立場の人のために働くのを意識していたようです。

また女だからと特別扱いされるのを嫌いました。

そんな三淵嘉子の価値観がよく分かるエピソードがあります。

女性だからとえこひいきしない

ある時。嘉子はある裁判を担当しました。

法廷をおえてトイレに行った所。カミソリの歯を持った女性に襲われてしまいます。

その女性は事件の当事者でした。嘉子なら女の自分に有利な判決を言い渡してくれると思っていたようです。ところが嘉子の判断はそうではありませんでした。

あくまでも平等。女だからといって特別扱いしたり贔屓はしません。ときには女性に厳しい判断もします。

思い通りの結果にならない当時者の女性はカミソリの歯をもって嘉子に襲いかかったというのです。

幸いにも嘉子は無事でした。女性は駆けつけた警備院に取り押さえられます。

ショックを受けた嘉子

この出来事で嘉子はショックを受けた、ひどく悩んだようです。

「これだから女に裁判官は任せられない」という風評が広まるのを恐れ悩みました。

裁判官仲間からは「それは思い過ごし」と慰められましたが。嘉子は本気で心配していました。

女性に切りつけられた日の夜。嘉子は「殿様判事」内藤頼博(ライアン」工藤頼安のモデル)の家を訪れました。

嘉子はその日あった出来事を話しました。

頼博は「和田さんもとんだ災難にあったなぁ」くらいの気持ちで聞いていたと言いますが。嘉子は真剣です。

嘉子は切りつけた女性を責めるのではなく。当事者にそんな気持ちにさせてしまった自分が裁判官にふさわしい人間なのだろうかと悩んでいたと言います。

裁判が思い通りの結果にならなくて裁判を批判したり、悪態をつくのは男も女も同じ。男の裁判官であってもそういう目にあうことはあります。

何をしても「女性初」「日本初」の枕詞が付いてきて世間から注目される嘉子は。自分が失敗するとあとに続く女性の立場が悪くなる。「これだから女はダメだ」という風評がたつのを心配していました。そのため嘉子は女性の裁判官としての役目に気負いすぎていたのかも知れません。

世間が求めるものと自分の理想のズレ

内藤頼博はその日の夜遅くまで「法を司る者が請け負う宿命」について嘉子と話し合ったと言います。

三淵嘉子が目指していたのは本当の男女平等でした。

でも世の中は「女性の味方」としての三淵嘉子を期待していた部分もあったかも知れません。「三淵嘉子なら女性に有利な判決をしてくれるはずだ」という期待もあったかも知れません。

でも罪に男も女も関係ありません。あくまでも法に照らし合わせて判断するだけです。

女だからと甘やかすのは逆に差別や偏見を助長すると考えていました。

そんな世間とのギャップがときには三淵嘉子を苦しめることもあったようです。

 

ドラマではどうなる?

現実の三淵嘉子は自分の理想と世間が求める「か弱い女性の味方」のイメージに悩んだこともあるようです。

自分の求める理想と世間が求める女性裁判官のイメージの間で悩むことはあるのでしょうか?

それとも「か弱い女性の味方」として描かれるのでしょうか?

ドラマではいったいどのような描かれ方をするのか楽しみですね。

 

参考書籍

 

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