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虎に翼:穂高重親のモデル 法学者・穂高重親とは

虎に翼

穂高重親(ほだか しげちか)は NHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」の登場人物。

ヒロイン・猪爪寅子にとって法律の世界ので生涯の師になる人物です。

演じるのは小林薫さん。

穂高重親のモデルになったのは 穂積重遠(ほづみ しげとお)

ドラマ「虎に翼」の 穂高重親とモデルになった穂積重遠を紹介します。

目次

ドラマ「虎に翼」の穂高重親とは

穂高重親(ほだか しげちか)
演:小林薫

高名な法学者。女性の教育に熱心。明律大学女子部の立ち上げに尽力して自らも教壇に立ちます。寅子にとっては法の世界での生涯の師となる人物です。

穂高重親を演じる小林薫さんは、大河ドラマ「青天を衝け」では渋沢栄一の父を演じ。「虎と翼」では渋沢栄一の初孫をモデルにした人物を演じます。

 

穂高重親のモデル・穂積重遠(ほづみ しげとお)とは

穂高重親のモデルになったのは法学者の穂積重遠(ほづみ しげとお)です。

穂積重遠とは

生年:1883年4月11日明治16年)
没年:1951年7月29日(昭和26年)

父は法学者の穂積陳重。

母は渋沢栄一の娘・歌子。

穂積重遠は渋沢栄一の初孫でした。

祖父・渋沢栄一の影響で論語に興味をもちました。

東京帝国大学法科大学を卒業。同大学の講師になりました。

1912年(大正元年)には民法改正・法理学研究のためドイツ、フランス、イギリス、アメリカに留学、民法と法理学を研究しました。帰国後は東京帝国大学教授になりました。

 民法典起草への貢献

重遠は明治政府による民法典起草作業に中心的役割を果たしました。

父は陳重は民法の作成に中心的な働きをしていたので親子二代で民法に関わる仕事をしたことになります。日本の近代的な民法体系の構築に大きく貢献しました。

1933年(昭和8年)には弁護士法の改正で中心的な働きをしました。同じころ児童虐待防止法も作成。この法律は戦後は児童福祉法の一部になっています。

学問的な業績

穂積重遠は法律の作成以外にも多くの学術論文や書籍を世にでしています。代表的な著書には、「戦争ト契約」「民法総論」、「親族法大意」、「相続法大意」「離婚制度の研究」などがあり、とくに民法の分野で大きな功績を残しています。

また重遠は法律に関わる人材養成にも力を注ぎ多くの法学者を育成しました。彼の教えを受けた人たちは戦後の日本法曹界を支える人材になりました。

女性の活動を応援

穂積重遠は女性の社会進出を積極的に支援しました。女性法律家の育成にも尽力しました。当時、女性が法曹界に入ることはできませんでしたが、1933年(昭和8年)には弁護士法を改正。明治大学の女子部の開設にも協力。様々な反対を乗り越えて無事開設させました。

穂積重遠は自ら明治大学で民法の講義を担当。三淵嘉子ら多くの女性法律家を育てました。穂積重遠がいなければ、法律家としての三淵嘉子の活躍もなかったかもしれません。

また女性運動家の活動も積極的に支援。平塚らいてうや市川房枝などが新婦人協会を設立したときには穂積は助言を行っています。

その他の活動

重遠は、法学者としての活動以外にも、東宮大夫兼東宮侍従長、最高裁判所判事などの公職を務めました。最高裁時代には刑法200条(尊属殺人罪、祖父母・両親の殺人は他の殺人よりも刑罰が重くなる)の違憲説を主張。彼の死後、刑法200条は廃止されることになります。

重遠は1951年に亡くなりました。享年79歳。

穂積重遠は日本の民法と家族法の発展に大きな貢献をした人物で「日本家族法の父」と呼ばれています。

 

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